通貨代用証券とは?
簿記では、
硬貨や紙幣だけでなく、
銀行に持っていくとすぐに換金できる通貨代用証券(つうかだいようしょうけん)も、
現金の勘定科目に含めます。
以下の5種類があります。
他人振り出しの小切手
「他人振り出しの小切手」とは、その名の通り、他の人が発行した小切手です。
小切手を振り出すためには、振出人は当座預金(とうざよきん)を開設する必要があります。
当座預金とは、普通預金と違って利息はつきませんが、小切手の支払いに使うことができる特別な預金です。
受取人がもらった小切手の支払い額は、最終的には振出人の当座預金の残高から差し引かれる仕組みになっています。
普通為替証書
普通為替証書も、小切手と同じように、お金を送る手段の1つです。
使い方は①~②の通りです。
- ①お金を送る側は、郵便局の窓口で、郵便為替と呼ばれる証書を買い、お金を受け取る側に送ります。
- ②お金を受け取る側は、郵便局の窓口で、この証書を現金に換えてもらいます。
郵便為替には、定額小為替(ていがくこがわせ)と普通為替があります。
定額小為替は送金額があらかじめ決められており、普通為替は自由に決められます。
為替の種類 | 送金額 | 手数料 |
定額小為替 | 50円、100円、150円、200円 250円、300円、350円、400円 450円、500円、750円、1000円 | 100円 |
普通為替 | 500万円まで | 420円(3万円未満) 630円(3万円以上) |
配当金領収証
株式を持っていると、ある期間(株の種類によって変わります)に1回配当金がもらえます。
配当金領収証(はいとうきんりょうしゅうしょう)という「配当金を受け取るための引換券」が送られてくるので、それを銀行に持っていくと配当金がもらえる、という仕組みです。
「領収証」という文字がついていますが、いわゆる領収証のような役割はありません。
支払期日の到来した公社債の利札
公社債とは、国債、地方債、社債など、国、地方公共団体、企業が、投資家からお金を集めるために発行する有価証券です。
公社債を持っていると、ある期間(公社債の種類によって変わります)に1回利息がもらえます。
公社債には、利札(りふだ)と呼ばれる「利息を受け取るための引換券」がたくさん付いており、
支払期日の到来した利札を切り離して銀行に持っていくと利息がもらえる、という仕組みです。
送金小切手
送金小切手は普通為替証書の銀行版です。
使い方は①~②の通りです。
- ①お金を送る側は、銀行の窓口で、送金額と手数料を支払って、送金小切手を買い、お金を受け取る側に送ります。
- ②お金を受け取る側は、銀行の窓口で、この送金小切手を現金に換えてもらいます。
「他人振り出しの」小切手の場合、振出人の当座預金から支払われるのでした。
「送金」小切手の場合、銀行が直接支払ってくれます。
難易度・合格率をイラストで超分かりやすく解説! | |
簿記3級で出題される勘定科目・頻出度・解説 | |
借方・貸方のカンタンな覚え方・語源を踏まえた覚え方 | |
通貨代用証券とは? | |
複数行の仕訳の勘定科目の順番は? | |
『交通費』?『旅費交通費』?正しい勘定科目は? |